骨董品の相続税評価・美術品の固定資産税はどう計上する?

店員さん店員さん

骨董品を節税目的で購入する人や所有時の税金が不安な人は少なくありません。骨董品の購入・所有にかかる税金の仕組みは複雑です。


骨董品は売るのも買うのも税金計算が難しく頭を悩ませる人はたくさんいます。
この記事では、骨董品の購入・所有時の税金について詳しく解説します。
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個人の相続税・譲渡税、法人の償却資産税(固定資産税)に分けて解説します。

個人による骨董品購入・所有と税金

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個人で骨董品を購入・所有時に税金がかかるケースは相続時のみです。


骨董品を個人で購入するときに消費税以外の税金はかかりません。
法人の場合は固定資産税が発生するとお伝えしましたが、個人の場合は持っているからといって税金を支払う必要はありません。

骨董品の相続税評価

骨董品は資産なので相続時に相続税の対象となります。
後に詳しく説明しますが相続税評価をして、いくら相続税がかかるかを調べなければなりません。

相続税評価とは?

相続税評価とは、相続税を計算するために美術品や骨董品の資産価値を評価することを言います。
相続税評価の方法は大きく分けて2つです。

  1. 販売業者が評価
  2. 美術商や鑑定士が評価

購入価格が10万円以内の美術品や友人に描いてもらった絵画は相続税評価の必要がありません。
また、数百万円以上の高額な絵画も対象外です。
相続税の基礎控除額をすぐに上回ってしまい、相続税の課税対象である家庭用財産とするのは妥当ではないと考えられます。

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骨董品を相続するときは「いくらの価値があるの?」を鑑定してもらうことが大切です。なお、鑑定士による鑑定料や鑑定方法は「骨董品の鑑定額はどう評価する?鑑定士の技術や鑑定料の相場」のページで解説します。

相続時評価の方法

個人が骨董品を相続するタイミングでは美術商や鑑定士が評価してもらって評価価額を決定します。
国税庁より税法の条文を引用しましょう。

書画骨とう品の評価は、次に掲げる区分に従い、それぞれ次に掲げるところによる。
(1)書画骨とう品で書画骨とう品の販売業者が有するものの価額は、133≪たな卸商品等の評価≫の定めによって評価する。
(2)(1)に掲げる書画骨とう品以外の書画骨とう品の価額は、売買実例価額、精通者意見価格等を参酌して評価する。
参考ページ:国税庁|第2節たな卸商品等

ご家庭で骨董品を相続する場合は(2)のケースに該当します。

「精通者意見価格を参酌して評価する」とは、すごく簡単に言うと専門の鑑定士の鑑定や骨董品買取業者に査定を依頼して評価額を決めるという意味です。

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骨董品を相続したが査定額がわからないときは骨董品買取業者に査定を依頼するのが一番わかりやすいです。

骨董品の売却時は所得税に注意

以前買ったあるいは持っていた骨董品を売るときは所得税がかかります。
一点あたりの買取価格が30万円を超える場合は譲渡所得税の対象です。

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骨董品買取と税金について詳しくは以下のページで紹介します。

関連ページ:骨董品を売却したときにかかる税金は?譲渡所得・相続税・事業所得と士業サポート

法人による骨董品購入と償却資産税

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節税目的で絵画その他美術品を買う人もいますが経費計上が認められないこともあるので注意しましょう。


骨董品を買うときは経費になるケースとそうでないケースがあります。
想定される事例を見てみましょう。

骨董品・美術品の資産価値が経費対象のポイント

骨董品や美術品は資産価値が100万円を超えるかどうかで経費対象かそうでないかを判定します。
原則、100万円以上の骨董品や美術品は経費計上の対象外です。

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簡単にまとめると以下のように区分します。

  • 100万円を超える骨董品…経費対象外
  • 100万円未満の骨董品…減価償却で計上
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過去は20万円未満だったのですが協同組合美術商交友会の尽力により償却資産の金額アップを実現しました。これにより経費対象になる骨董品・美術品の範囲が広がっています。

参考ページ:協同組合美術商交友会

100万円以上の骨董品でも減価償却できるケース

家電製品や自動車などと違い、骨董品は年数の経過そのものによる価値の下落が起きません。
むしろ、年数が経っていることは骨董品の価値を上げる一因になるので、100万円以上の骨董品は減価償却の対象外とされてきました。
言い換えると、時間経過によって価値が明らかに減少すると考えられるものなら骨董品や美術品でも経費計上ができます。

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以下の条件をすべて満たした骨董品や美術品が経費計上の対象です。

  • 不特定多数の人が無料で利用する場所への装飾・展示用
  • 上記の用途のみのために購入したとわかること
  • ほかの用途に転用しても美術品としての価値が認められにくいこと

上記の事例に該当しない骨董品や美術品の場合、時間経過により価値が減少するかどうかを個別に判定します。

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錆びによって劣化する日本刀でも経費計上は認められないとするのが税理士の見解です。骨董品や美術品の経費計上は非常に難しいと覚えておきましょう。

参考ページ:国税庁|美術品等についての減価償却資産の判定に関するFAQ

償却資産税(固定資産税)の申告

美術品を減価償却するときは償却資産税(固定資産税)の申告・納税が必要です。
1月1日現在保有している美術品が対象になるので、もし減価償却をする場合は申告しましょう。
ただし、2014年以前に取得した美術品は一部が減価償却の対象外でした。

  • 美術年鑑などの掲載作家の美術品
  • 取得価額が1点20万円以上(絵画は1号2万円以上)
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上記に該当する美術品は2014年以前の規定通りなので減価償却対象外として扱います。

美術品の耐用年数(減価償却の期間)

美術品を減価償却するときは以下の規定に沿って耐用年数を設定しましょう。

  • 室内用かつ金属製の美術品…15年(金属製の彫刻)
  • 室内用で金属製以外の美術品…8年(絵画・陶磁器・彫刻)

美術品はただでさえ経費計上が通過しにくいです。

減価償却の年数に則って適切に経費処理しましょう。

参考ページ:国税庁|美術品等についての減価償却資産の判定に関するFAQ

美術品・骨董品は正しく税金を計上すべき

美術品や骨董品は正しく税金を計上しないとややこしい品物です。

個人が相続税を放置してあとから高額な請求をされたり、法人が経費計上できたつもりで申告漏れとして扱われたりすることは少なくありません。

店員さん店員さん

たとえば相続時の評価が面倒なら骨董品買取業者に買取を依頼するのがおすすめです。高額買取でおすすめの日晃堂を紹介するのでぜひご覧ください。