骨董品を売却したときにかかる税金は?譲渡所得・相続税・事業所得

骨董品を売るときは一定の条件だと税金が発生します。
ここでは、税金がかかるケースとそうでないケースを見てみましょう。

骨董品を売ると税金が発生

骨董品を売ると税金がかかります。
ここでは、いくらから課税対象なのか、特別控除の対象となる金額をお伝えします。

30万円以上の売却価格が課税対象

所得税法上、骨董品は生活用動産として定義されており、売却時に税金がかかることが明言されています。
1組あたりの買取価格が30万円を超える骨董品は課税対象です。

貴金属や宝石、書画、骨とうなどで、1個又は1組の価額が30万円を超えるものの譲渡による所得は課税されます。
引用元:国税庁|No.3105 譲渡所得の対象となる資産と課税方法

ただし、後述するように取得費(骨董品の購入代金や手数料)も差し引かれます。
50万円までは特別控除の適用対象です。
高値で買った骨董品は高価買取されても税金の対象にはならないと考えられます。

特別控除額は50万円

税法上、個人が所有する骨董品を売却するときは総合課税という扱いを受けます。

総合課税の場合、所得税の計算は以下のように行います。

譲渡所得の課税対象額=買取価格-(取得費+売るためにかかった費用)-特別控除額

特別控除額は1年あたり50万円を上限に控除が適用されます。

買取価格が50万円未満の場合は特別控除が適用できる可能性が高く、多くの場合は税金がかかりません。
実際には500,001円以上で骨董品が買取されたときが課税対象になりうる金額です。

 

ちなみに、古すぎて取得費がわからないケースもあるかもしれません。

この場合は譲渡金額の5%を取得費とするのが一般的です。

参考サイト:一般社団法人松本法人会|個人が美術品等を売却した場合の所得税等

保有年数で変わる骨董品売却時の譲渡所得税

骨董品売却時の税金は、骨董品の保有年数によって変わります。

以下の表をご覧ください。

保有年数 5年以上 5年未満
課税区分 長期譲渡所得 短期譲渡所得
メリット 売却金を半額で計算できる なし

5年以上所有している骨董品は買取価格を半額で計算できます。

もし買取価格が100万円を超える高額な骨董品でも、5年以上保有しているなら50万円として扱うので実質税金の対象にはなりません。

特に、先祖代々受け継いできたようなものなら何十年と所有しているはずなので課税対象になる可能性は低いです。

骨董品を売るときにかかる税金

骨董品を売るときにかかる税金は大きく分けて3種類が考えられます。
全部が同時に発生するケースはありませんがひとつずつ解説します。

譲渡所得

ご自身が所有する骨董品を売却するときに発生する税金です。

譲渡所得が発生するケース
  • ご自身が趣味で集めている骨董品を売却する
  • 遺品整理でご遺族の骨董品を売却する

30万円を超えると課税対象です。
個人が時々売買する程度ならほとんどが譲渡所得に該当します。

相続税(遺品整理の場合)

骨董品は相続の対象なので相続税が発生します。
絵画や刀剣・甲冑などの物が課税対象となるため査定額をもとに課税額が決められます。

相続税の支払いは現金になるため、遺品整理のタイミングで困る人も少なくありません。
買取に依頼して現金化するか、国や公共団体に財産を寄付して相続税の控除を受けるなどが考えられます。

事業所得

骨董品を繰り返し売買する場合、個人事業主の場合は事業所得(法人は売上に計上)に該当します。
仕入れや販売を繰り返している場合、ビジネスで骨董品を売っているとみなされます。
なお、事業に該当するため管轄の都道府県の公安委員会に古物商許可を申請しなければなりません。

骨董品売却後の確定申告

骨董品を売却したら翌年に確定申告をしましょう。
個人の方には耳なじみがない言葉だと思いますので確定申告についてご説明します。

確定申告とは

確定申告とは、個人の方が前年度の所得を申告する制度および書類のことです。
1月1日から12月31日までに得た収入や支出をまとめ、翌年の2月16日から3月15日頃(暦によって多少変動あり)までに税務署へ書類を提出します。

サラリーマンの方だと、副業をしていたり住宅を購入したりしない限り確定申告をする必要はありません。
ただし、骨董品の買取価格が高額だった場合は所得が発生するので確定申告が義務づけられます。

確定申告をしない場合のペナルティ

もし確定申告を怠ると脱税扱いされてしまいます。

  • 延滞税:納税が遅れたことによる税金
  • 重加算税:本来申告すべき所得を隠していたことに対する税金

これらの税金が発生します。

3月15日を過ぎるだけでも延滞税の対象です。
30万円以上の買取価格で骨董品を売った方は確定申告をしてください。

骨董品売却時は税金支払いを考慮しよう

骨董品によって売ったお金は全額が手元に残るわけではありません。
一部は譲渡所得や事業所得のような形で課税対象になります。
もし業者に売って高価買取してもらった場合、翌年の税金支払いに備えてお金を手元に残しておきましょう。